Dannasm 053

Shunsaku Kawake age66

Dannasm Details 053

一人で生きて、一人で死にたい

Dannasmにおいて大きなコンセプトとなっているism(流儀)ですが、河毛さんにとってのismを教えていただけますでしょうか

男はね“一人で生きて、一人で死にたい”とどこかで思っている。例え家族が居てもね。この信念を持っていないと結局、他人に甘えてしまう。皆と一緒に生きることは素晴らしいことだけどね。それは私がある程度大きな企業のサラリーマンとして生きてきたからこそ個人の憧れとしてそう思うのかもしれない。
 男はある程度年齢を重ね責任を持つ立場となった時、自分の正義が他者と衝突することが必ずある。自分が正しいと思うことを主張するのであれば、他の全員と対立をしたとしても貫かなくてはいけない。そうしないと時代に迎合されてしまうし、大きな物に流されてしまう。戦う為には自分をもっと奥深く知ることが必要。
 男は、孤独であっていい。最後は、すべて自分で判断することになるからね。

 
河毛さんは、演出家として数多くの作品に携われていますが、演出家とは

演出家は、常にチームとの共同作業で成り立っている。極端に言えば、演出家がいなくてもドラマは作れるかもしれない。面白い脚本とプロの役者・カメラマンと仕切れる人間が居れば現場は成り立つ。ゼロから架空の世界を立ち上げるのが演出家の仕事の本質。演出家は、一種の職人だが、言葉以外の道具を持たない。言葉というのは自分のスタイルから出て来るものだからそこに説得力がないとその場にいても意味がない。大勢の人間を率いていくということは、トップに立つ人間が一番一生懸命に取り組まなくてはいけないし、ちゃんとそれをスタッフやキャストに見せなくてはいけない。だからこそプライベートの時は一人でいたい。一人の時にどれだけモノを考えるかそこが大事。

Dannasmにおいてもう一つのキーポイントになる“銀座”の印象は

銀座の出発点を考えると、明治維新後の文明開化の時代に生まれ、鹿鳴館と同じように諸外国に対しての広告塔として人工的に作られた街。
 この街は日本で一番格式が高い街だが、実は“新しいもの”を取り入れることができる“ゆとり”がある。時代が変われば、街が変化していくのは当たり前。でも、これだけは言いたい。“壊れてしまったものは、二度と戻らない”ということ。
 私には私の銀座があった。明日には若者が作る銀座がある。それは無限に広がる。最近、若者が銀座に来ることが多いが、やることを批判もしないし迎合もしない。
 銀座は路地の街だ。路地はビルとビルの谷間にあって狭く迷路みたいに入り組み、そこに小さな店がひしめき合っていた。並木通りには、屋台がありそこにはアメリカ製品が置いてあって色々と見ていたね。もしかしたらそこから物へのこだわりが始まったのかもしれない。

“本物”に対するこだわりとは

昔からずっと続いてきて、20年後にあってもずっと変わらない物。例えば、今、身に付けているコンバースのスニーカー、ロレックスの時計。これは昔も今も変わらない。結局は、ヴィンテージで機能が美しい物に惹かれる。無駄な作業がかっこいいと思うから便利すぎると美しくない。オシャレも含めちょっと面倒くさいくらいの方がいい。すべてが合理的になってしまったら私の思う人間らしさはなくなってしまう。今何かそうなりつつあるのが気持ち悪い。今の時代、スマートフォンがあればほとんどのことが済んでしまう。この風習はどうなのかと感じる。私はスマートフォンに権力を持たせたくない(笑)。普段の私は、面倒くさがり屋なのに物となると面倒くさいが好きなんだ。


Dannasm 049

Tomokazu Otani age61

Dannasm Details 049

本物の人がホンモノの人を呼ぶ、それが銀座

銀座とのゆかりを教えていただけますでしょうか

私は田舎で育ちましたので、幼少の頃から特に都会である東京に憧れていました。中学生の時、ファッション誌やニュースを通して銀座をはじめて見て「かっこいい人が多いな」と思ったのが最初です。19歳の時、憧れていた東京にはじめて遊びに行き、まず、最初に銀座へ向かいました。銀座の地に降り立った時の喜びは今でもハッキリと覚えています。並木通りは歩道が広く、路地には柳が均等に立ち並び、お店の前には綺麗な花壇やお洒落なベンチがあり、とても素敵な街並みでまさに夢にまで見た銀座でした。このようなシュチュエーションの街並みは銀座にしかないです。

今の銀座はどのように思われますか

今も以前からの印象と変わらず銀座の街は輝いています。銀座には、自動販売機が少なく、看板の規制※がありますので街の景観がスッキリとしていて素晴らしいです。それと銀座には、昼の顔と夜の顔があるところもまたいいですね(笑)。

   
現在大谷さんは、自家焙煎珈琲専門店を経営され、日々お客様に接客をされています。銀座には一流のサービスがあると世間でよく聞きますが、それはどのようなものだと思われますか

銀座は、店側と銀座が好きで足を運ぶお客様とのやりとりが素晴らしいです。お客様が銀座のお店に興味を持ち来店する。そこには一人一人違った想いがあります。例えば、「このお店には自分の好みに合うデザインの品があるのか」、「何か変わったいいものは入荷したか」など、お客様は銀座にしかない良い品を求めて来ています。売り手はその想いを掴むこと、理解しようと常に模索しそれに応えることが大切です。
 そして、お客様がいくどとなく来店し、多くの会話をかわす中で信頼関係が築けた時、ようやく商いが始まります。店側は、特別な期待を持ち何度も通ってくれるお客様に喜んでいただきたいという想いから、毎日綺麗にガラスを磨き、お客様が見ることがない所まできちんと気を配ります。これが、銀座のサービスです。
 銀座にはお客様の想いに応える本物の“サービス”と“品(しな)”を提供する場があります。“本物の人がホンモノの人を呼ぶ”。銀座には“人と人との繋がり”、“想い”を双方で理解し合える“目には見えない絆”があるのだと思います。商いはお金儲けのためだけではないということです。

ここまでお話を聞き、大谷さんの銀座愛は計り知れ無いものを感じます。銀座を愛すること、それがゆえに銀座に挑戦することが、大谷さんのism(流儀)になるのではないかと思われますが、大谷さん自身はどう思われますか

そうなるのかもしれません。私が銀座に行って友人と「お茶をしよう」となってもすぐに入れるファストフード店ではなく、「どうせ行くならあの店にしよう」と少し歩いてでも私がよく通う本物のお店に行きます。
 銀座で物を買う、銀座に飲みに行く、銀座で遊ぶ。
この街はインターネットには、載っていないお店もたくさんあります。知れば知るほど楽しくなる街です。私の合言葉は「さあ銀座に行くぞ!!」です。

※看板の規制
銀座には「銀座デザインルール」というものがあり、銀座地区に新築される建物や屋外広告などの工作物については、そのデザインや色が銀座らしさを損ねないか、このルールに基づいて事前に地元協議会と協議されることになっている。


Dannasm 050

Osamu Shigematsu age67

Dannasm Details 050

新しい文化をいち早く皆さんに紹介する

ダンナズムにおいて大きなコンセプトとなっている ism(流儀)ですが、重松さんにとっての ism を教えていただけますでしょうか

「私自身が面白い、美しいと思ったことを皆に知ってもらいたい」これにつきます。多くの日本の方々に様々な国の文化を紹介したいという思いでこれまでビームス、ユナイテッドアローズ(以下、UA)で取り組んできました。当たり前のことですが、アジア・ヨーロッパ・欧米と人種が全く異なるわけですから、国々により文化が多種多様です。そこでの発見が面白いんですよ。
 今はどこにでもすぐに行ける時代ですが、以前はなかなか行けませんでした。他の方より早く先に見つけてマーケットに出す。それを使命としてやってきました。自分の目で見てきた美しさ、面白さを伝える。それを日本に持ち込んで店頭に並べ、お客様に知っていただき、気に入れば購入していただく。私は常に何か新しいことはないか視野を広げています。新しい文化と出会うことは衝撃を 受けますし楽しいですね。

ダンナズムでは「お洒落」もキーポイントの一つになっています。重松さんは 常に追求してきたと思いますが、お洒落について教えていただけますでしょうか

自分のスタイルをわかっていて、自分のスタイルを持っている人。 どんな洋服を着ていてもいいと思います。ただ、「似合っているか」「似合っていないか」を分別できないといけないと思います。その人自身に似合っていてそれ以上に見せている人がお洒落ではないでしょうか。洋服は人を変える力を持っていますし、それ以上に見せることが出来る投資効果があると考えます。好きな洋服を着て周りの方から褒められると嬉しいですよね。特にお子さんや奥さんに褒められると尚更です。自分のスタイルの洋服を着ていると自分が楽しくなりますし、人から褒められることで自信にもつながってきます。
 UAでは、お客様に合ったライフスタイルを提案し、より一層引き立たせることが仕事の一環です。双方の信頼と触れ合いが顧客満足度を高める醍醐味だと思っています。お客様に似合う洋服を見出し、スタイルを確立してお洒落を提供する。私たちはお客様をお手伝いすることを惜しみません。最高の輝きを作ることが私たちの使命です。

Dannasm のもう一つのキーワードである「ダンナ」ですが、どのような男性だと思われますか

「年齢を問わず、次世代の芽を育てる役割を持つ人」ですかね。 次の時代の価値を見つけて新しい場に伝えられる人が世に出てくるといいですね。
 ファッションの業界でいえば、次世代の流行を捉え良いものを選び・作り、それをメジャーな所で販売し、お客様に喜んでいただく。こういった流れを作っていくことが出来る人が私の思うダンナです。


Dannasm 048

Hiroaki Saruyama age64

Dannasm Details 048

銀座でもう一度最先端のお洒落文化を復活して欲しい

ダンナズムにおいて大きなコンセプトとなっているism(流儀)ですが、猿山さんにとってのismを教えていただけますでしょうか

私は長い間ファッションに携わって来ましたが、最近感じる事が有ります。最近の日本の(特に大手のメーカー)服創りの現状は効率を追及し過ぎた結果、個性的で自由な発想が出来なく成って居ると。景気が良くない時だからこそ、攻めなくてはいけないのに守りに入り、売れる(と思う)物を量産するだけでは、飽きが来るし価格の競争に成ってしまいます。生産コストを下げる為にアジア圏で大量生産するだけで無く、良質なもの他と違う物を創る事に立ち戻る必要が有ります。残念な事に大手メーカーのデザイナーは自分の思う様な生地を見て選ぶ機会を制限されて居ると思います。昔はそれが出来た時代で値段にあまり左右されずに自由に服作りを出来て居たと思います。
 わたしの流儀は周りから左右されずに個性と良質に拘ったオリジナルで服を創る事。Made in Japan(日本ブランド)を創る。世の中に無い服を創りたいと思います

もう一つダンナズムにおいて重要なキーワードである銀座ですが、どのような印象をお持ちですか

かつて銀座は、モボ・モガという人達が生まれた最先端の街で、人も魅力溢れる方が多かったように思います。当時の渋谷や新宿はまだまだこれからでしたし、銀座は先をいっていましたね。個人店や和光、三越を中心に街が賑わい多くの情報が集まり、そこに人が訪れる循環があって街が活気に満ちていました。商いをする側もお客さんもそういう銀座が大好きでした。幸いにも今もこの街には、一流が揃っています。人もお店もそうですし、一流の物を見て触れることが出来ます。それをそれぞれの世代に知ってもらえば、また銀座が活気を取り戻すと思います。

多くの方に銀座に来てもらうにはどうしたらいいと思われますか

わたしも含め以前から銀座で有意義な時間を過ごし、遊んだりした70代、60代がお手本となってこの街にもっと足を運び方向性を示す。「俺達についてこいや!」そう思うことが大事。「あの人達かっこいいな。ああいう大人になりたいな」と言わせるような若い子が憧れる存在になることです。そうすれば興味を持ち出す50代、40代、はたまた30代と若い世代が銀座に足を運ぶのではないでしょうか。それと、どこにでもあるものを販売するのではなく銀座にしかないものを創っていくことです。ここにしかないわけですからそれだけでも銀座に人が集まります。これらを背景として銀座に現代版のモボ・モガが生まれて欲しいと思います。

銀座の活性化。そして、猿山さんが先ほど言われたMade in Japanはここに繋がってくるわけですね。

そうですね。日本人の良さは繊細なところです。裏地や刺繍、生地など細かい所に気遣う民族は世界でもそんなにいませんからね。それと昔からある信頼性の高さです。「Made in Japan」これは世界に誇る最高峰のブランドと言っていいのではないでしょうか。銀座で最先端の「Made in Japan」を創って欲しい。


Dannasm 035

Kenji Akiyama age68

Dannasm Details 035

ismこそが男のポリシー

ダンナズムにはどのような印象を持たれていますか

旦那さんを取り上げたツールは色々とあって、主に選ばれる人達は老舗の方や、裕福な方、それなりに地位がある方などが取り上げられていることが多いと感じています。ダンナズムは、「ism=流儀」を持っているダンナさんをターゲットにしているのでそこに共感が持てます。また、世間で言う旦那さんと違い「名もなき男たち」に着目しているところ、そこが好きです。「ism」が集約しているダンナさん、それがダンナズムではないでしょうか。まさに生き文化です。
それと、銀座にこだわっているところも素晴らしいです。「筋」が通っている街ですし、人も「筋」の通っている方が多いですからね。

ダンナズムのコンセプトを理解していただきありがとうございます。早速ですが、秋山さんが持つ「ism」についてお話しいただけますでしょうか。

わたしの「ism」は、「死ぬまで新しいことを考える。発見する。何かを常に創る」ですかね。ファッションで言えば、高価なものを身につけるのではなく、一点でいいのでこだわりのあるものをつけている。わたしで言えばこの蝶ネクタイもその一つです。カチッとはめるものや既製品ではなく、手結びで結べるものを選んでいます。左右のバランスを微妙に変えて結ぶのもわたしの「ism」です。あと、いろいろなものを見て自分に吸収していくことが必要です。わたしは良く海外に行きます。そこには発見することがたくさんあってそれを知ることによって新たな創造が膨らみます。そこでまた新しい「ism」が生まれてくるんです。

ダンナズムのもう一つ、ダンナさんについてお聞きします。秋山さんが思うダンナ像はどのようなものですか。

自信を持って歩いていて姿勢の綺麗な方ですかね。高価な洋服を着ていてもその人、その街の空気に合っていないといけないと思いますし、装いだけではダメだと感じます。内面から醸し出す空気感が大事です。自分のスタイルに合った格好をして、誇りを持って生きている方、そういう方がダンナさんではないでしょうか。

自信を持って歩くには人生経験を積む事が必要だと思いますが、「自信を持つ」にはどのような行動をとればいいと考えられますか

外資系の会社出身で地位もお金も名誉もあって何不自由なく暮らしている友人がいるのですが、彼はファッションセンスだけがどうしても駄目。そこで、わたしが上から下までコーディネートしたんです。そして、そのままお酒を飲みに行った時に、隣にいた女性が「素敵ですね!」と彼に言ったんです。その一言によって彼は今までとは違う顔つきになりましたね。少しですが自信がついたのだと思います。このように身近に自信に繋がる要素はたくさんあり、そのチャンスを逃さないことが大事だと思います。

最後にお聞きします。ダンナズムでは”銀座”が非常に重要な街となっています。秋山さんにとって銀座とはなんでしょうか。

銀座は楽。精神的に馬が合う。いい加減がない街。
映画を観に行ったり、画材を買いに行ったり、飲みに行ったりと良く来ているので土地勘もあります。
わたしにとって気分が一番すっきりする街です。